◆HIV(エイズ)
HIVに感染した人の大半の人には初期症状は出ないので、自覚症状の現れない潜伏期間に入ります。3割程度(5割程度という説もある)の人に症状が出ます。感染後2週間〜8週間後に発熱、関節痛、喉の痛み、筋肉痛、リンパ節拡張、まれに発疹など(インフルエンザ様症状)が2〜4週間続く事があります。この時期に病院に行っても風邪と診断される場合が多い。この症状はウイルスや細菌などが体内に入り込んだ時に免疫機能が働いてそれに対抗しようとして起こる症状です。つまりHIVに特有の症状というわけではなく、どんなウィルスや細菌が体内に侵入しても同様の症状が起きるので、この症状だけでHIVだとは断定できません。抗体ができないうちにエイズ検査をしても正確な結果を得ることはできません。思い当たる日から最低でも8週間、一般的には3ヶ月をめどに(抗体ができるまでの日数が経過した後に)検査する必要があります。この期間でも、HIVに感染していれば他人にも感染しますので注意が必要です。
潜伏期間は10年程度と言われています。10年ほどして発症してはじめてエイズと呼ばれるようになります。即ち発症前のHIV感染者の段階ではエイズ患者とは呼ばないわけです。発症すると、持続性全身性リンパ節腫張、エイズ脳症、悪性腫瘍、体重減少、発熱、下痢、白血球減少、リンパ球減少などの症状がでます。こうなると免疫機能がかなり低下している為に、正常な状態ではなんでもないような弱い病原体や、すぐに治るような病気でさえも押さえ込んだり治したりする事が出来なくなってしまいその病気の症状が悪化して最後は死に至ります。
最近では、この潜伏期間をできるだけ長くして、エイズの発症を遅らせるような薬も開発されていて、すぐに死に結びつくという考え方は変化してきています。HIVの感染経路としては性行為による感染、感染者の血液・精液・膣液・母乳などへの粘膜接触、授乳で感染する母児間感染などがあります。又、輸血・注射針の使い回し・針刺し事故などのように直接感染者の血液を傷口や体内に入れることでも感染します。口内に傷があれば、オーラルセックスでも感染します。
血液製剤による感染が問題になったことがありますが、現在では加熱処理されたものや、遺伝子組み替え製剤が使用されているので、感染の危険性はありません。また、献血に使用される血液は抗体検査をし、陽性の物は使われませんが、抗体ができる前に献血された血液の場合は検査を通ってしまう可能性は否定できません。2001年4月現在で厚生労働省発表国内HIV感染者数4000人以上、エイズ患者1900人以上死亡者数1200人以上、世界では5800万人がHIVに感染2200万人死亡というデータがあります。(性病科・婦人科・泌尿器科)
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